2014年05月07日のツイート

ここ最近はこれは凄いなーと思うコンテンツを浴びる機会がありました。

まずはでんぱ組.incの武道館を観て来ました。これを見届けなければならない人が沢山いたと思いますが、自分で言うのもなんですが、僕は間違いなくその一人だったと思います。4年前に一緒に卒業式に出て、あの時って全員が同じステージだったはずなんですが、ご覧の有様で差がついているということです。人が何を言おうが、何を喋ろうが、何を思うが、何を滾らせようが、自分だけの視座があってステージを観ている感じ。

で、これはお手上げだなーと思いました。凄いです。ライブとしてのキャラクター、ドキュメンタリー、演出、映像、空間性、音、ありとあらゆる要素に多用な気配りがなされていました。完全にネクストレベルの何かだったと思います。武道館という一万人クラスに魅せるものとしての配慮と、その箱での演出が細部にまで渡っているということです。

途中で控え室でのライブVTRがありました。これは明らかに事前に収録したものであり、もっとリアリティーを追求するのであれば、ここの演出はカットを割ってはいけないのですが、ガンガンにカットを割ったり、特殊効果を使ったりと、それ単品だけでも映像コンテンツとしてサービス性の優れたものになっています。後から分かったことですが、井口昇監督による演出であることが分かりました。こういうライブでの映像を映画監督一人が一つのパートを担ってしまうこと自体が超然斬新なことだと思います。

ぶっちゃけ格という意味においても、今成が演出がするのと、井口監督が演出するのでは雲泥に意味合いが違うということです。何だかどんどん辛くなってきました。

舞台演出はとにかくゴージャス。メンバーの入退場も凄く工夫されており、ほとんど何かを待つという「間」がなかった。超絶的にテンポが良い。休憩なしのライブにおいて、理想的な完パケ具合だったと思います。

二年前、自分も武道館で映像をやりましたが、もうあまりに準備不足だったと言わざる終えません。正直言えば、上司格の人にほとんど振り回されましたし、体制不備も良いところでした。しかし舞台裏の不備とか、開始時間が遅れていることぐらいで、表舞台でも感じなかったです。映像の上映がアンコール時にちょっと不備あったくらいでしょうか。それくらい完璧な演出でした。

自分が一回武道館をやっているからその労力や、人員やら、プレッシャーなど分かるつもりでいましたが、これは運営のレベルも相当高いもので完全にネクストレベルの体制だったと思います。いや、俺が単にライブを観に行かなさ過ぎて基準値が分からなくなっているのかもしれないけど、やっぱり凄い。

正直、今のままたまアリに行けるのか不安になってきました。今の演出チームでは意識が低いというか、技術レベルも、思考回路ももっと底上げをしていかないと、ダメだと思いましたね。とても自分たちがこれを出来るとは思えなかった。逆算してもあれだけのアニメーションの映像だとかを当日に間に合わせるための計算とか、単純にそういう細部の仕事が凄く上手くいっているんだと思います。そう考えると普段自分がやっている仕事がいかに行き当たりばったりかというのが凄く分かりました。

イモっぽさが全然ない。どれもが東京の最先端、いやそれ以上の何かとして君臨している。それこそアートなのかもしれませんが、そんなカルチャーの発信を感じました。おそらくそういうネクストレベルに多層的なレイヤーが見て取れるからこそ、人を惹き付けられるのかもしれません。相当な経済効果も出しているだろうと思われる、本講演を見て、完敗だと思いました。成長の度合いやレベルが違い過ぎたんです。