BD祭り

■BD『ウィンターズ・ボーン
静かなテンションのまま、そして大きなアクションがないまま映画はジェニファー・ローレンスのその強い表情によって牽引されていく。監督も女性だが、男にも、世代にもその屈しない精神が映画に宿っている。特別な描写があるわけでもない。しかし精神がある。その精神を支えるのはその過酷な冬景色のロケーションであり、監督の主張だと思った。インディペンデントの映画には見たものに強く印象付ける「精神」が間違いなく必要だと思った。

映画館で見たときと異なるその映像美の豊かさと、不安定な手持ちカメラが『レスラー』と同様に厳しい現実を受け止めて生きる若者の姿を堂々と映し出していた。アメリカの階層の違いと、それに屈しない運命を受け止める主人公に背中を後押しされる。

こういう生き方を描きたいという衝動も感じた。階級とかアメリカより日本は見えづらいけど、確実に存在しているし、どんどんその差が明確になってきている。そういうものを映像として描きたいよな。

■BD『スーパー!』
インディペンデントでお手本になる手法がたくさんある。ここまで個性的にやってこそ目立つんだなと思った。そしてやっぱり泣けた。冒頭のオープニングアニメーションから上がりっ放しだし、引くくらいの残虐描写もそのポップなメッセージによって陰惨なものにはならない。古武さんから教わっている映像の作り方がこの作品にはあるなと思った。デジタルで出来ることを最大限利用していく。アニメーション、過去の時制を表現する色調補正、SEなど、使えるものを使う。けどテレビにはならない。映画的になる。

■DVD『タクシードライバー
デニーロの作品を牽引する圧倒的な存在に気付く。色気、リアリティ、

■BD『ラブ・アゲイン
やっぱり号泣。特に息子からのメッセージが素晴らしくて。恋なんてもうしないと誰もが思いたくなる一瞬を巡っても、その後に恋をして良かったと思える前向きさに触れられるのが良い。

恋を描くって大変だけど、皆が経験することだから、メリットは「共感」をしやすいんだと思う。

■今成力也の仕込みを前日に続けてやる。モヒカンにした。あまり違和感はない。人から見られるために何かを仕込むなんて久しぶりだよ。

■DVD『ライブテープ』
インディーで生きることって何だろうって考えてやっぱり何度も見たくなる映画。松江さんの「視点」を考えてみた。手法に目がいっちゃってたけど、ドキュメンタリー監督としての視点が見事に昇華されてるのがこの作品なんだと思った。だって過去に童貞をプロデュースとかから考えられない作品だもん。

■この一週間は映画に救われたなー。と、同時に映画しかないなとも。