『デス・プルーフ』

■仕事で某所へ。疲れる。ようやく帰宅する。

■DVD『デス・プルーフ in グラインドハウス』監督:クエンティン・タランティーノ
タランティーノの『デス・プルーフ』の前半部分をじっくり見る。以前まではチャプターで飛ばしてしまい後半からよく見るという行為をしていたが、何故か前半をじっくりと見ていたら異常に面白く見えた。

一つ一つの美術やショットの正確さと、フィルム独特の美しさ。ただ女の子を持ち帰りたい一心の男子たち、ダベっている女子たち、マニアックはマスター、一級の芸術品かと見紛うほどに美しかった。退屈さが取り沙汰されたるだけに。その真意が分かるまでに自分は時間がかかったが。

「くだらない会話」「下世話な話」というのは共通して誰もが面白がる。内情を知っているごく身近な人間の面白話はどんな共同体でも噂となり笑いやヒソヒソ話になり、風化されていく。インターネットの話題やニュースが実はほとんどテレビ発信の事柄だというのも納得出来る。先日のフジテレビの韓流問題や、Twitterのトレンドトビックも結局はデス・プルーフ前半の出来事をメディアにしたに過ぎないのだ。タランティーノはそんなくだらない一つの風景を自らのフェティシズムを介入させ一級品を作る。