2016年10月01日のツイート

明日はガンバレ☆プロレス後楽園ホール大会だ。

発表されてからの時間の流れは、あっという間で。最近は映画「俺たち文化系プロレスDDT」の制作やら、レギュラーのテレビ制作やら、そんでもって今回のガンプロの大会準備とえっちらおっちらとしていたら、時間があっという間に過ぎてしまった。限られた時間でやれることをやってみようとアレコレしてみたけど遂にタイムアップ。ただ最後まで悪あがきもしたいということで、久しぶりの更新。

案の定ドタバタなのに、気持ちは意外とピタっとしていて今回はとても不思議。昔はとにかく泊まり込みで作業!作業!みたいなのが、ちょっと筋トレして重い物を上げてくるとか、お家に帰ってちょっと横になるとか、そういう日常を差し込むようにして、幾分か気の流れはよくなったように思える。

大家健が満員にならなかったら、引退すると突拍子もなく言ったことについて、多くの関係者が戸惑っていた。総じて「バカか、アイツ」というような、「やれやれだぜ」といった空気感に満ちていた。一方で僕は大家健に関してそういうことでいいんじゃないかと思った。

健さんが日を重ねる事にガンプロが”自身の根底にある気持ち”で作った団体であるということに、より自覚的になっているように感じる。

「やっぱり、浪口に殴られて、今成がやってやるって言ったことがガンプロの原点の感情だと思う」と特典DVDの撮影で健さんはそう語る。

人生やられっぱなしではたまるか!という気持ちでやってきたガンプロ。気がつくと旗揚げから3年半が経過していた。

王子や蕨といった会場で定期的に興行が開催出来る喜びはちゃんと心にあって。僕はあくまでガンプロのおかげでプロレスをやらせてもらっている立場なので、常に申し訳なさと、「俺なんてなあ」という気持ちがちょっとだけ介在してしまう。やっぱり調子にはノリたくないのだけど、元がお調子者なので、調子に乗ると痛い目に合うような気がしてしまうから。

ただ結局、興行を迎えると調子に乗ってしまうのだ。B’zを熱唱したり、やりたい放題リングを汚したり、調子に乗ってないとは言えないことが言える感じに仕上がってしまう。ただそれは僕だけじゃないようにも思えて。いい意味で皆がそんな日常の抑圧をリングで解放してくれているような気がする。ガンプロが包み込んでいるのは皆が鬱屈の反動をエネルギーにしていること。そんな空気感が僕はとても心地よくて、いつしか失くしたくない団体になっていった。

「やっぱ、今成だなー」と最近のガンプロ興行を終えた後、車中の中で健さんがしきりにそう言うようになった。最近の僕は”公私混道”というフレーズを掲げていて、健さんがメインイベントで闘っている一方で僕はセミファイナル辺りの試合で闘っていたりして、好みの女子選手と試合したり、やりたいことをとことんやってみる感じで伸び伸びとプロレスに取り組めていたように思う。そんな時に大家健とは別基軸で闘う僕の思う言葉や、溢れる言葉が健さんからするとハマるみたいだった。やっと僕の言葉や、カラダが健さんのガンプロとは独立して機能しはじめたかもしれない。3年前とは違う流れを自分の中に感じます。

ガンプロは”泥臭い”とか、”熱い”とか、”負け犬の物語”だとか、分かりやすくカテゴライズされたときにそう称されることが多いように思える。どれが正解だとか、間違ってるとかはなくて、観た人の数だけ、ガンプロの姿はあるはずで、そしてその数だけの正解があるはずで。

ただ最近より思うのはこういう要素に加えて、ちょっとだけユーモアがある団体になってきたかもしれんなあと現場の空気で感じたりしたこと。

これは藤田ミノル選手の参戦による影響が大きくて。何にせよ試合後のマイクがめっぽう面白いわけです。人生を切り売りし、曝け出した強みというのもあるんだけど、語り口にユーモアがあって。我々ガンプロ軍もこれに圧倒され、興行プロデュース権を乗っ取られ、ハキダメ★プロレスという興行を開催してくるようになったり。
(※これは10.2後楽園で発売する「プロレス劇場〜ガンバレ☆プロレス vs ハキダメ★プロレス 全面戦争」のDVDをチェックしてみてくださいね。藤田選手と大家&今成の合戦が多数収録されてますから。)

ですが、ただやられっぱなしじゃなくて、僕や冨永君、健さんが何故かこの藤田さんのユーモアに呼応するかのごとく、突拍子もないことを言い始めたりして、リングに謎の空間が生まれてました。僕もデブ専という嗜好をリングで曝け出したことで、なんか心の気持ちがやたらとフルスイング出来たような感触があったり。これは藤田選手率いるトモダチ軍が「ドロドロの昼ドラ」を展開させてやると息巻いていた事に対して、深夜ドラマのノリで返すという、これはこれで一つの勝負概念があったわけです。

昔はわーきゃーわーきゃー、わめいて、泣いて、わあー怒られた!どうしたらいいんだー!と勝手にパ二くり、内向的になってくただのメンヘラ集団(※極めつけがプロレスキャノンボール2014の二日目)だったのですが、ちょっとエネルギーの質がユーモアを持ち込まれたことによって、ガンプロのエネルギーはちょっとずつ変わってきた。(今もそんなメンヘラ気質はあるのだけども。)

そんな僕らも後楽園が決まってからは、そういうことも言ってられなくて、ただただ後楽園ホールというキャパが負荷となって重圧がかかってきました。そしていよいよ、9月2日に大仁田厚と対面。

だけど、ここでの大仁田さんが面白かった。大家健を見るやいなや

大仁田「お前、ホントに俺と上島竜兵に似てるなあ。お前、後楽園満員に出来なかったどーするんだよ?」

大家「うぐぐぐぐぐぐ。。。。。。。。満員に出来なかったら引退してやる!」

そのやり取りを聞いて、僕は心の中で「んんんんん、、、、、。。。 聞いてないよー!!!!!!」となりました。
あ!ホントに大仁田さんの言うとおり、僕らがダチョウ倶楽部みたいになってる。

あのさ、そこはユーモア溢れるコメントが欲しかったよ、健さん

この時点で健さんは大仁田さんに完敗でした。「あ、これはヤバい。。。」
皆そう思ったはずだと思います。引退という究極ワードを出すだけ出して、大仁田さんに場を持ってかれる。これは考えうる最悪の事態の一つだと。

でも、時間が経って、どこかで健さんらしいなと思い、そしてこれこそがガンプロだとも思いました。

余裕がない→内向的になる→じゃあどうしたらいーんですか!?→一生懸命やるしかねーだろ!!

僕も31歳になり、そこそこいい大人なのに、未だにこのサイクルで生きている。
でもやっぱりこういうやり方で突破するしかないんですよね、最後は。THE 愚直。

なんか、そんなことを思っていたら、僕も満員にならなかったら引退する!と思わず口走ってしまった。そして案の定「なんでそんなこと言うんだ!?バカか!?」と帰ってきて怒られる始末。


あ、やっぱりプロキャノのときから何も変わってなかった!!!俺たちアホ!!


しかしながら、ちゃんとかけるべき時間をかけて、辿り着いちゃった。聖地・後楽園ホールに。
もう決めたからには後には戻れなくて、でもやっぱり突破するときは健さんと一緒じゃないとダメで。健さんとは「お前がガンバレないなら、俺はお前を張る、お前が脱がないなら、俺が脱ぐ」の関係を築いてきた。プロレスキャノンボールアウトサイダー、あんなことやら、こんなことやらが頭を過り、そういう結論を出した自分に違和感はなくて。

相手は大仁田厚。僕はテレビで観た、大仁田劇場に号泣し、ライブで自主興行も見に行っていた。これでもかというエネルギーで満ち溢れた空間は「考えるな、感じろ」系の刺激を受けた。

大仁田厚が”諦めないプロレス”を広めたと、健さんは週プロのインタビューで答えた。
もしかしたら僕らは大仁田厚のフォロワーかもしれない。邪道の精神性が宿っているのかもしれない。

現時点でユーモアでも完敗、そして観客動員もヤバい。
さらに窒死量の毒で飲み込まれるかもしれない。

だけども立ち向かわないといけない。一生懸命やるしかない。やっぱりガンプロはそうすることでしか生きてこれなかったのですから。

いい感じに忙しすぎて、いい感じにメンヘラってますが、たぶんそんな反動のエネルギーが10月2日、後楽園に集まるような気がしています。
その他、注目カード目白押し。

そんなイチか、バチかの大勝負。

「エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL」

10月2日 ガンバレ☆プロレス後楽園ホール大会 見に来て下さい!!

チケットはギリギリまで受け付けてるからね。↓
yumehito.0922@gmail.com