『劇場版プロレスキャノンボール2014』完成したよ

『劇場版プロレスキャノンボール2014』が完成しました。

企画の立ち上げから、配給会社の方にプロレスキャノンボールという企画で進めたいと高木さんと企画意図を共有し、監督である坂井さんも交えてビジョンを膨らませ、徐々に協力してくださった方々、スタッフが増えていき、試写会、プリント作業までこれました。

出演も兼ねたこともあり、自分の視座が果たして正しいものなのかどうかもわからなくなり、混沌とした感情が渦巻くこともありましたが、坂井さんとの新潟での編集合宿を経たあたりから、徐々に『マッスル』の世界が覗き始めてワクワクしちゃってました。4つのプロレスチームのパラレルワールドが混在しながら、そこから『マッスル』が見えて隠れするなんてのは、そこに坂井さんの作為と揺るぎないプロレスへのグッと感じるポイントがあるからなんだと思います。だから坂井総監督がマッスルを始めて10年で、マッスル以降のスタッフで一新された映像班と一緒にそれらを作ったことはとても大きなことだと思います。

毎日、凄い疲れてるのに、試合前に近いアドレナリンが出ちゃってるのか、合宿中は気が付いたら朝みたいな状況が毎日。制作期間の編集が試合みたいな感じだったのか、完成して試写会が始まる頃にはどっと疲れが出てきました。

作品について、僕から何か語るのは完全に野暮ったいことだと思います。だって僕が「語りたがる癖」さえ、この作品ではバッサリいかれちゃってるんだから。

ただ一点だけ結果的に僕がこの作品に前置きとして感じてもらいたいテーマがあって。出演、助監督、編集と携わって、試写会を経て本当に伝えたかったことがなんとなくわかりました。




それはプロレス界でも頻繁に聞かれる「しょっぱい」っていう言葉だと思ってます。




どうして「しょっぱい」ことはカッコ悪いのか、どうして「しょっぱい」ことから避けたいのか、どうして「しょっぱい」行為はこうも情けない気持ちを促すのか。

「しょっぱい試合ですみません」というのは何もプロレスやレスラーのことだけじゃなくて、色んな生活や、仕事にも当てはまることだと思うんです。きっとそういう感情を持って生きてる人だってプロレス界以外にも沢山いるんじゃないか。

だけど人生で避けられない「しょっぱい」思いをしたときにどうするんだろう。「しょっぱい」ことがあったら逃げるのか、立ち向かうのか、どう反省するのか、どう謝るのか、どう糧にするのか。。どれだけ「しょっぱい」出来事を胸に刻んでこれからの人生を生きてくのか。

僕はそれを考えたくって、答えを出したかったから、共に「しょっぱい」思いを散々してきた大家さんと一緒にガンプロチームでこの作品に出演したかったんじゃないかと思います。

劔さんの感想リプをいただいて、僕はそんなことを考えました。そして凄く整理がついて、なんだか納得がいったんです。話題のプロレスブームも、プ女子人気とか、もうそういう流れでも何でもなくって、「しょっぱい」っていうプロレスに付随する普遍的なテーマとどこかで向き合いたかったのかもしれません



ハチミツさんの感想ツイート「俺だってお前だって大家健なんだ」



というのはきっと誰の心にも避けられないしょっぱい感情があり、きっと心の奥底にそんな感情と折り合いをつけながら誰しもが必死に生きてるってことなんだと思います。

なので、僕は人生にしょっぱいを思いを沢山してきた人、今しょっぱい感情を抱いてる人にも見て欲しいなって思ってます。

もうこんな長いブログを書かずに、一つのTweetで済めばもっといいんだろうし、それこそ4分のVTRでそれが伝えられればもっといいんだろうけど、とりあえずってことで。。

最後に制作に協力してくれた皆さん、本当にありがとうございました!
新潟では至れり尽くせりの環境を作ってくれた坂井さんファミリー、テクスファームの皆さん、音楽では寸前でドタバタの依頼にも最高の音楽を提供してくれた劔さん、まきおさんのチーム。最高のポスターとロゴを作ってくださった春山さん、雑多な音を見事に整音してくれた林さん、寸前のドタバタに手伝ってくれたTECのみんな。そして坂井専務!駆けけ抜けた合宿は楽しかった!

あとは祭りです!
映画館でお会いしましょう!
映画本編をお楽しみに!