2014年11月15日のツイート

明日は一ヶ月ぶりのガンバレ☆プロレス主催興行です。気が付けば「第2章」と銘打たれた大会のナンバーも八つ目を数えるまでになりました。プロレスキャノンボール明けってこともあるんだけど、ここに来て色んなサムシングがガンプロを渦巻いています。

大家さんは11月からずっと大船渡に行ってキャノンボール特別興行の宣伝部長として回っていた事もあり、本大会の準備は自分と強力してくれるスタッフさんたちとで進めて来ました。即売会を一人でやってみたり、ビラも急いでフォトショで作ってみたり。そんな中、改めて自分で発信することの意義について感じることばかりでした。

そんなわけで、一度今ガンプロ周辺にあるサムシングについておさらいしてみたいと思います。

■翔太と三富
翔太が前回大会で、大家健に椅子で殴打し、ガンプロの再構築を掲げる発言をしました。そして彼は先日の即売会で、私をブレーンとした新体制を作った方が新たな熱を作れると宣言し、私を翔太軍(仮)のメンバーになるよう勧誘しました。これ、なんのこっちゃと思いますが、政治に例えると凄く分かりやすいんですよね。要するに、今の大家政権では「第1章」で作れた熱を更新出来ない。ならば今成を中心とした新党を作り、新たな政権を作ることで新時代のガンプロを創ろうということだと思います。

なるほど、翔太の主張は筋が通っています。彼の主張は「ガンプロのあるべき姿」の定義を「第1章の光景」と捉え「第2章」のガンプロはその定義から逸脱し、ガンプロのあるべき姿ではないと言っているのだと思います。「第2章」と銘打たれた大会は今回で8回目です。その間、様々な闘いが行われて来ましたが、その闘い模様の光景にはユニバースたちの声も含めて、様々な議論が巻き起こっていたのも事実です。第2章での闘いが第1章よりも劣る。ならば、俺がそれを更新するべく敵になると宣言した翔太の覚悟は造反という言葉だけでは捉えられないものがあると思っています。

ですが、それだけでは私は何も判断のしようがありません。翔太が大家健にリーダーとして不信任だと言うのは自由です。ですが、誰が大家健のいないガンプロを想像出来るのか、そして誰が大家の代わりにリーダーたるのか、そして誰が大家の闘い以上の何かを魅せるのか。私は11.16での闘いを見てみないことには分からない。ただハッキリと翔太に言える事が一つだけあるんですよ。それは


「お前が思っている以上に、誰かの心の中に大家健が精神的支柱の存在になってんだよ」


ってことです。精神的支柱っていうのは「不在」になって分かる感覚の一つだと思っています。それの想像力が圧倒的に翔太の発言にはありません。私は今回の即売会で「大家不在」の状況を何とか乗り切りました。「何とか」なんですよ、本当に、ギリギリ回ってる状況なんだからさガンプロは。だからこそ、それを上回るサムシングを見せてよ、翔太君ってことです。

既に他団体に所属している翔太だからこそ、レギュラーで参戦し続け、ガンプロにある「何か」に自覚的なのは翔太だと思っています。だからこそ11.16で、実力でもマイクでも、何でも良いから見せて欲しい。

そして、三富。三富が翔太と組んだ事に違和感はありません。元を辿れば二人の起源は一緒ですからね。私は三富に襲撃され、更に反則裁定なしと銘打たれた試合のまで発展しなければ終結出来ない闘いをしました。それだけ三富の持つ「容赦なき攻撃性」は魅力的です。積極的にメディアに露出し、元広告代理店にいただけはあるそのフットワークは、インターネットを通じても伝わってくるものがあります。

ただ三富が他団体で活躍すればするほどに、彼が「元・博報堂」という看板を煽る対戦相手が他にいないようです。何度も私はこのワードに食いつき、そして彼との関係性を助長してきました。前回大会で試合終了後に私は思わず三富に「お前もガンプロの磁場に吸い寄せられた人間だろう」と言いました。それは博報堂社員というレールを捨てた三富が、「挫折を味わった人間が多く集うガンプロ」に無関係だとは思えないからです。三富はクレバーですから「元・博報堂」という経歴を「挫折」として見せることなく、一つのキャラクターとして昇華させました。その流れは実に見事です。見事だからこそ、そのキャラクターの特異性について、ユニオンマットにおいても、全日本マットにおいても触れられていないことが私にとって違和感なのです。それは三富が曝れけ出せていないからなのか、それとも上手く見繕うことに成功したからなのかどうか。正直分からない。

だからこそ、翔太と組み、このガンプロに上がる理由を作ったんだったらお前を曝け出すまで、俺はエグるぞ。ガンプロに自身のドキュメントを見せれない「元・博報堂」の三富君だったら、潰すまでだし、どんな場面で襲撃されても、今の俺ならお前を呑み込めるよ。

ただ一言、何度も言うようだけど、三富の人生と、今成の人生は合い重なる部分があるってことだ。重ねんのか、重らないのかはお前次第。だけど、ユニオンにも全日プロにもないサムシングがプロレス界末端のガンプロマットにはあるってことだ。俺はそれを作りに来てるし、大家健はそれをメジャーにしようとしている。

■大家さん
大家さんの状況も一ヶ月前と大幅に変わっています。既出の通り、私と大家さんはプロレスキャノンボールの撮影で様々な出来事と対峙しました。己のちっぽけさや、プロレスそのもののエネルギーに呑まれそうになりました。それでも恥を晒してでも「ヤル」ってことを選択した大家さんにもはや迷いなど存在しません。この数週間、大船渡での宣伝活動が充実していることは大家さんのtwitterを見るだけでも一目瞭然です。大船渡の地で感じた事を、エネルギーを西調布で爆発してくれるに違いありません。

■べっしんと冨永
べっしんと冨永。学プロのルーツとして同じ帝京大学学生プロレスにそれを置く二人の闘いです。冨永の世代は彼らの間では「黄金世代」と呼ばれていたそうです。花形の選手が多く存在し、公私共に後輩たちに多くの影響を与えたのだと思います。たかが大学サークル、されど大学サークルなんですよ。何かを継承すこととか、魂を継ぐ事って、大小問わず、人間に与えられたテーマの一つかと思うのですが、「学生プロレス」の先輩、後輩っていう関係のフィルターを、自分の会社の先輩、後輩とか、憧れの先輩とか、何でも良いんで通して自身のフィルターを通して見て欲しいですね。


■安部ちゃん
”アニヲタレスラー”安部行洋が参戦します。彼が来た事について、自分でも驚き、感情として、彼の前で何故か涙が溢れ出るという自分でもよく分からない想いに駆られました。それは非常に一言では言い表せません。変な話ですが、私以上に安部行洋にサムシングを感じているのは、彼と共に同じ釜の飯を食って来た、DDTの選手たちのような気がします。現に普段、ガンプロの話題に触れなかった選手が、安部選手が来た事実については、何かしらの反応を示しているんです。そんな若手通信で切磋琢磨してきた選手も今や、皆が成長してDDTの看板選手になっていたりするんです。

彼との関係性については、一本のビデオドキュメンタリー作品を制作したことに遡ります。
昔のエントリーとか恥ずかしいけど、これを読んでもらえれば少しはクリアになるかも。
http://d.hatena.ne.jp/yumehito_imanari/20110223/1298490577

その作品は僕のDDTでの第1作目に当たります。言わばDDTでの処女作です。話は変わりますが、DDTでビデオを作ることは決して簡単なことではありません。上手く言えませんが、DDTでビデオを作る事は「並」の状態や感覚では継続出来ないんですよ。それを越える「プロレスへの愛」や「ビデオを作る事での利益の確立」「テーマ探し」「DDTのアピールとしてのツール」など色んな課題を見つけては昇華していかなくちゃいけない。お金のことについてなんて、言ったらキリがないですよ。「お金」って観点だけで見れば、他の制作会社でプロレス以外のビデオを作った方が良いかもしれません。
それに何をやっても「低予算」っていう状況には変わりないですからね。ただ、それでも「DDTのビデオ」が常に求められ続けるんですよ。そして「劇場版プロレスキャノンボール」まで来たんです。逆に言うと、安部ちゃんがいなくなった4年間で、自分は必死にその状況を作ろうとしてきたし、坂井さん、藤岡さんたちが作って来たその基盤を守ろうとしました。

僕と入れ替わるように安部ちゃんがDDTからいなくなってからの4年間、時にはボロ雑巾のように、DDTで映像を作る事に向き合って来ました。沢山失敗もしたし、しょっぱい思いもしました。けどそれだけ、色んな闘いと向きあい、そして自分も強くなったと思います。技術的な向上もそうですが、「ドキュメント」っていうことに特化すれば、今の自分には確固たるドキュメント観がある気がしています。

安部ちゃんが「プロレス以外の世界も見てみたい」と言ってから4年。もし、彼が他の世界も覗いて、得るものも失うものもあったとしても、俺はプロレスの深部を映像を撮るということで深く潜り込みました。ある意味で、それがプロレスキャノンボールの大家健との記録に残っているとも思います。だからこそ、安部ちゃんがいなかった4年間で自分は何とかサバイブし、今日まで生存をしてきたと思います。それは他のDDTの選手の皆さん、スタッフの皆さんもそうだと思います。安部ちゃんがいない4年間にどれだけのチャレンジがあったか、どれだけの成長があったのか。安部ちゃんが知っているのか、知らないのかは分からない。ただ、向き合って再会することで、安部ちゃんが曝け出せるなら、安部ちゃんにとってプロレスが必要なものだったら、何が起こるかなんて、マジで分からないですからね。こればかりは、ただ中途半端なものだったらそれまでで、本当にこの4年間を曝け出すつもりで来て欲しいっす。これからの物語を作るも、作らないのも、こればっかりは安部ちゃん次第なんですよ。

■石橋と神田
今回も石橋と神田に出場してもらいます。二人が参戦するようになって3ヶ月くらいでしょうか。私は二人とも実に肝が据わっててカッコいいレスラーだと思っています。世界プロレス協会というインディーマット界において流浪のごとく、存在している彼女たちには創設者でもある神林さんの息吹が多分のかかっており、元・FMW女子である神林さんのその精神力を正当に受け継いでいる二人だと思います。石橋葵選手の方はまだ若くして、早くも自身のキャラクターやカラーを打ち出すことにしている成功しているように思います。そして物怖じしないファイトと強さはガンプロマットで男子選手であるシバターを破ることで証明せいていることでしょう。ですが、神田の方はというと、何とも言えない感じが残っていました。まだ何者にもなれていないし、女子プロレスで自分のカラーを強く打ち出すには至っていないように思えました。非常におせっかいな話だとは思うんですが、神田を何とかしてみたいなーと思ってしまったんです。超おせっかいなんだけど、人間ってテーマとか、お題を与えられるだけで楽しくなったり、目標が見出せるものだとも思います。そこで、彼女を中心に「ぽっちゃり女子」を強く打ち出した女子プロアイドルチームを作ろうとしました。まぁ紆余曲折あり、前回大会でメンバーは神田だけになってしまいましたが、彼女にアイドルらしく自撮りをtwitterにアップしろ!と命じたら、結構可愛く撮れてるんですよ(笑)これは結構良い線行ってるんじゃないかと思ったら、今度は全然自撮りをアップしなくなったんですね。おいおい、三日坊主かよかと思ったら、自然とお菓子や食べ物に関してはかなり良いペースでtwitterにアップするんですよ。人間ってやっぱり好きなものは継続出来ちゃう生き物なので、あぁやっぱり神田はポテンシャルがあるなぁと思いました。今回は男子レスラーとあたるんですから、もっと神林さんの弟子であるということに自覚的になってガンガンぶつかって欲しい、そして「倖田來未になりたい!」というエネルギーを良い形で、ぶつけて欲しいんですよ。

そんなわけで、ざっと自分が思う限りの思う事を書き殴りました。他にも日向選手の初参戦や、Wrestle a-nationなど、注目すべきポイントが沢山あるので、見逃さないでおいて下さいね。

チケットはまだ受付けてるので、メールください。
yumehito.0922@gmail.com