どインディースタイル

4月が終わりました。この一ヶ月は大変でした。4月2日からテレ玉で毎週30分の中継番組を開始。その制作を担当することとなっていました。初回はDDTとは何ぞやみたいなビギナー向けの構成にして、何とか30分番組を作り終えました。納品に至るまでには、テレ玉本社に伺い、HDCAMテープにプリントしなきゃという作業がありましたが、その作業そのものでもwinとMacのデータ互換に悩まされたり、こういう状況でも気合いで乗り越えるというスタンスをずっと行って来たので、テレ玉スタッフの方々のご好意で何とか放送出来ました。

当然ですが、我々にはお金がないです。所属しているDDTという団体がどういう攻め方をして、今どういうファンを取り込んでいて、どんな拡大をしているかは自分なりに解釈をしているつもりですが、根本的にはインディペンデントと呼ばれる資本の中で皆が創意工夫を凝らしながら頑張っている。表の世界がどんなに華やかに見えても裏の世界では多くの関係者の頑張りが見え隠れしていると思います。

そんな中で、自分がこの番組を毎週制作する際に30分やる作業については思っていた以上に大変でした。恐らくですが、通常の30分のテレビ番組制作に関する際に配される人員には•ディレクター •AD •放送作家 •ナレーター •編集マン •プロデューサー などがあると思います。しかしながら、当然これだけの人員を割くことは予算から考えてもコストカットの対象となるのは必然であり、当番組の実質的なプロデューサーである高木さんにナレーターの起用について相談したところ、「お前がやっちぇよ」と当然のごとくジャニーさん的な切り返しがありました。

こういう無茶振りには流石にDDTに来て3年。何となく慣れて来ました。
とは言え、何が常識的で非常識的なのかもよく分からない。とりあえず一人で一ヶ月作ってて、これは超大変だなと思いました。
何となくDDTに来て年間一度に両国大会があり、2012年には武道館大会を開催。月1で後楽園大会を開催されるビッグマッチがあり、地方巡業や他のブランドの興行があったり。そんな中でも特筆して両国大会に向けての仕込みが大変だったことは自分のカラダが記憶しているんですが、4月に関してはそんな感覚がほぼ毎週訪れている感じがありました。当然回りのスタッフの方も皆さん忙しいにせよ、両国大会に向けてのテンションではなく、ただ何故か自分だけがずっとビッグマッチをしている感覚のようになってました。いやでも他の方々も興行を主催するということで常にこういった胃がヒリヒリするようなことが起こっているんだなと多分僕自身がこのような責任のある立場になって初めて理解したのかもしれません。

単純にマンパワーの問題、プレッシャーの問題もありましたが、単純にこの番組が来るべきさいたまスーパーアリーナ大会開催に向けた番組だということもかなり大きい気がしています。気が付くと究極的な部分で自分の親父を出演者として出演させるという行為にまで行っていました。ただ感覚が麻痺しているのか、もうそのこと自体には何とも思わず、とにかくキャストを確定させねばという想いの方が遥かに強かったです。

そんなこんなで番組制作に右往左往していたら、今度は試合が待ち受けていました。何にせよ、僕にしては4月は試合が多い月になりました。しかもそのどれもがテーマとして明快かつ、重要な試合だったからです。やはり4.7の百田親子戦が納品に行ってから会場に向かいましたし、4.27の石川戦では翌日に納品に行かなくてはという状況で試合でボコボコになりながら、その後編集をしました。

何でこんなことを書いているかというと、とりあえずmakingの状況は伝えておいた方が良いなと思いました。確か数年前に松江監督がDVDを自主制作した際のお金のやりとり等を明示した本が出ていて、インディーズは状況を提示しなきゃというね。インディーズの制作でもテレビは作れるんだと思われて良いはずだし、ガンプロをしている自分がそこにサムシングを得ていると感じているという状況もしっかり伝えていかなきゃと。

27日の朝、事務所で横になっていると新潟から坂井さんが激励にやってきて、編集が乗ってないねという感想をもらいました。至極真っ当な意見だし、実際自分が疲れている部分を見事に指摘されたなーと思いました。編集にはやはり”全て”が出てしまう。やっぱり監督のmindがそこに反映されるのがやはり映像なんですね。そういう部分では自分のコンディション作りも当然もっと頑張っていかなくては行けない。息を抜いて休むことも大事だ