ビフォア・ミッドナイトをミッドナイトに見て、悶絶しました!

■毒戦に相当影響を受けている。あのキレのある編集と、男と男のやりとりこそが俺が目指す世界観だ。改めて思ったね。

新宿バルト9で『ビフォア・ミッドナイト』遂に鑑賞。前2作から通じる長回しとまるでフリートークをしているかのような超自然的な演技が頭から続きながら、遂にあの二人が劇的な喧嘩のシーンを迎える。あぁぁぁぁぁ、なんてことだろう。これぞ恋愛の真実だ。愛し合う行為から一点、些細な出来事の一点から全てが憎悪へと変わるあの一瞬だ。そんなことこんな僕でも一体どれだけ感じて来たんだろうか。それがリアルタイムで進行する二人が、41歳の二人がそれを迎えるだなんて、何たる真理なんだろうか。ジュリーは明らかに肉付きが良くなった。腹回りのそれは、かつてのジュリー・デルピーの体型でない。でもこんな形で、私が好きな感じになってしまうなんて!そんなことはどうでも良いけど、何故そこで引き裂かれてしまうのか、何故ここまで口論をしてしまうのか、もう僕はドン引いた。でもこれが恋愛の最大公約数的な側面だ。ロマンスという真理こそがこのホテルのシーンに突き詰められている。うわぁぁぁぁぁ。もう僕は声を上げてしまった。劇場にいた人たち申し訳ない。けどこれはやっぱりうわあああああってなる。こんな俺でも、これが共感というラインで見れてしまうことと、41歳の夫婦が見せる真理だと思うと、ひたすら人生とは過酷なものでしかないと思うのだけど、ロマンスの苦しみはロマンスでしか救うことが出来ない。最後に見せたイーサンのロマンティックな手紙の提示は、僕らは恋をしていかねばならぬということの、メンズ側からの決意表明だぁぁぁぁあ。