善と悪

■新宿シネマカリテで『ハンナ・アーレント』。キネマ旬報のベスト10に入っていたというこの映画。岩波ホールでの公開だったということで、全く視野に入れてなかったのだが、これがどうだろう。実に重厚なメッセージが含められた作品。これはラストのスピーチのシーンにあるといっていいだろう。思考放棄ししたもの、善と悪の区別が付かなくなる思考放棄が一番怖いのだ。洗脳とはそういうもので。そのメッセージを伝えるための重厚なドラマ作りがたまらなかった。この映画こそが哲学だった。思考だった。考えるということをしっかり与える行間。凄いなー。哲学勉強します。そうしないといつまでもVTRの概念が深まらない