『悪いやつら』『ベルリン・ファイル』

11月25日。久しぶりにキネカ大森で名画座。『悪いやつら』これはチェ・ミンシクというおっさんの一人勝ちというくらいにインパクトあってハ・ジョンウには気の毒になりそうなんだけど、ハ・ジョンウも段々と貫禄を見せつけて良い勝負になるんですね。やっぱりこれはもうヤ○ザの格好良さというか、任侠ものの格好良さ、危険な香り、そういうものが映画というものとぴったりと合ってしまう、日本映画もこういうバイオレンスと向かえば良いのにと凄く思うんですよ。俳優の渋さとか、アジア人が真っ当にアメリカ人に勝てる描写っていうこういう部分だし、もんきりの見せ方でもやっぱりタランティーノしかり、ノーランしかりでそういう部分を自分のフィルムに取り入れているわけで。本作の悪の連鎖はひじょーに嫌な予感のさせ方も最高で、チェ・ミンシクが極道の道に入り、段々と図に乗りはじめて行く感じとかが最高なんですね。人間はやっぱりその環境下にいる態度や、そこに適した態度をオーラとして身に纏ってしまう。そういう意味でハ・ジョンウのクズっぷりというか、最後まで人間は奇麗事では済まされない自分のクズさと向き合わなくてはいけないというのを嫌というほどに見せつけているんじゃないかと思いました。その状況下でこそハ・ジョンウの死から若さというかけがえのなさが匂うのも最高だなーと思いながらうっとりしてしまった。あとはフィルムの当時の時代感、埃っぽい感じも最高だ。あういう時代設定とか映像の質感をもっと私も考えなくてはと見ながら自分に言い聞かせたくなりましたわい。

そのまま『ベルリン・ファイル』鑑賞。北朝鮮のスパイ事情という非常に入り組んだお話を怒濤のスピードで見せる。いや見ながらに展開が分からなくなって来る部分もぶっちゃけあるにはあるというか、そんなに親切ではないなーっていうくらいにとにかく矢継ぎ早に展開が進んで行くんだけどこの映画にとってそれが間違いなく「正解」になっているというのが肝なんじゃないかなと思って。あとはアジア人が欧州方面の都市の画と何故か非常に合うんですね。途中でいきなり引きの画でうずくまってるハ・ジョンウの画がとても印象的でハッとさせられる。ラブストーリー単体ではそこまで乗れるものでもないんですけどね、何だかこのスピードと情報量というのがクセにはなるんですね。あとは序盤のモーショングラフィックもね、これはアジア映画には似つかわしくないだろうってくらいにアメリカン溢れる感じなんだけど、ちゃんと韓国映画の渋さのテイストで良い感じに収まっていてですね、これはもう俳優たちの渋さあってのことだとは思うんだけど、良い塩梅だったなーとつくづく思いましたね

しかし後に見たウォールフラワーに全部もってかれてしまったのもまあ事実だわい


26日。健康保険証の再発行。しかし全額の治療費って改めてヤバい。差額分を病院にもらいに行く。撮影。のの子ちゃんは直ぐに表情が作れるので流石だ。中島は不甲斐なさを感じたのか泣いてしまっていた。もうその時点で物語は始まっているのだろうけど、中島は今こそなんでプロレスをやるのか突き詰めるべきだろうななんて思ったりした。しかし今日のワークアウトは肩を中心にガッチし。ジムにシュワが表紙にマッスルマガジンあってテンション上がる。凄いなー、シュワを眺めるだけでアガれるんだからさー。さて改めてストップしていた自主映画の構成でも始めるかという感じ。やるって言わなきゃやらねーからなー。