エモさの探求

■ 「夏の魔物〜恵比寿さまはレインメーカー?金の雨振らせて気分上々↑↑〜」
北谷さんに誘われたので、行ってきた。北谷さん、同世代の感覚と、自分にとってもの凄い近い言語感覚で共有出来る数少ない人なんじゃないかと思えてきた。一緒に話をしているだけで、何か前進しているような気がする。面白いものを求める嗅覚と、それをプロレスに摺り合わせる作業が半端ないなって。

どうして僕にBiSをすすめてくれたんだろう。そんな答えがあったような気がした。エモいっていう感覚は「上手い、下手」という次元から逸脱させてくれる「何か」としか言いようがない。もっと優れた表現や、もっと上手いものは沢山あるはずなのに、どうしてBiSが一番良いって思えたのかっていうことが、とても重要で。うん。

自分がジェニファー・ローレンスにハマって、「ハンガー・ゲーム」が脚本上でごちゃごちゃ言っても仕方ないくらいにエモい作品に仕上がっていて、ダメな作品だと思えなかった。

そのラインって物事や感情の距離感だったりするんだけど、僕は「弱者」であるというのが、一つテーマなんじゃないかと思う。この人たちはたぶん決して強い人たちではない。強さと弱さっていうラインのフィールドでは漏れてしまうんじゃないかっていうモロさが全開で。

けど、そんな感じが僕は凄い共感出来ちゃう。好きな人に「好き」と言えず何か回りくどい言い方になってしまったり、→の方向がふにゃふにゃしてしまったり。強い弱いの価値観からはみ出ているけど、それでも自分らが勝負することを放棄していない、やれることをやってみようとしてみせる精神性が超好みだった。

あぁそういえば、こうやって好きなアーティストのライブに誰かに誘われてピンと来るという事自体が高校生の時以来で、10年間も自分だけでピンと来る表現を探してたんだって思って、そんなこと続けてたらきっと疲れるだろうなって。

打ち上げで音楽の世界の話を聞いてたら、新しい発見ばかりで、今はどの世界でもお客さんを入れるのが大変なんだなって、ゲストを呼んだり、工夫していかなくちゃいけなかったり。

で、成田さんと北谷さんに「今成さんはマッスルが好きだったんですよ」って言われた何か腑に落ちた。プロレスに熱狂出来た部分が自分が学生プロレスをやっている時期と、マッスルとがリンクしていて、学生プロレスラーとして自分もそっちに参加していたりして、そりゃ楽しかったよなって。後は大仁田興行に通っていたのも、近い感覚かもしれないけど。

武道館の作業は死にそうだった。けど坂井さんが来て楽しかった。先輩に怒られて、坂井さんが来て楽しくて、そんな両局面を知れて良かったんじゃないかなって。

BiSが生み出している熱狂を発信する側になりたいなぁ。DDTがよりプロレス団体らしくなればなるほど、そのバランスは遠のいてく気がしてきていて、

あとこれが映画じゃないというのが大きいのかもしれない。映画に囚われ過ぎていて、改めてライブの体感を新鮮さを持って体感出来るのがとても良いんだろうな。