ネゲロ卒業式

■午前中、ネゲロ君の卒業式を撮影しに行く。二年前、港さんに二年後のネゲロが見たいと言われてちょうど2年。まだ学生をやっていたというドキュメンタリーの被写体として輝き続けるネゲロ君がいた。実に良いシーンが撮れた。彼はまだまだ輝いている。

ドキュメンタリーは恋だ。被写体に注ぐ恋のようなものだろう。気持ち悪い感じもするが、そういう気持ちがあって撮影に望めるし、作品を作りたいと思える。だからこの物語は続く。撮影しながら卒制の感覚が戻ってきて嬉しくなる。紛れもなく僕の原点だ。学

学生と触れるのは久しぶりだった。武道館周辺に学生が沢山いるのは画になる。が、思想のなさそうな学生も多く見るにつけ、やっぱりネゲロ君の存在はひたすら異質だと思った。

■午後は東陽町でMA。ドラファンも最終回前ということで、僕にとっては番組最後のMAになる。ミキサーの人からDDTなくなるのは嫌だと告げられ、嬉しくなる。楽しかったですという率直な感想。これがDDTの力かと思うと仕事のやりがいも出てくるってもんだ。

■夜、男色牧場撮影。急遽決まった撮影だが、構成は上手く頭に浮かんできて、被写体の魅力もテーマに沿って引き出せた気がする。この人から教わることは実に多く、また天才という表現を安易にしてしまう世の中で、確実に見えないところで努力をしている片鱗を見れただけでも刺激になった。本当に凄い人は自分に「頑張れ」なんて言わないし、それを他人に見せない人なのだと思う井。疲れてそのまま事務所で案の定寝る。